花は野にあるように
「机を固定してなかったからな、斜めにしただけだとミキを支えきれなかったんだよ。」


リョクにそう説明をしてもらって、僕はようやく何が起こったのかを理解できた。


「ミキちゃん、ごめんねっ!
大丈夫?
怪我とかしなかった?」


小林さんが飛ぶように近付いてきて、僕に訊いてくれる。


「あ、うん。
大丈夫。
ちょっと、驚いただけだから。」


うん。


ビックリしたから心臓はドキドキしているけど、本当にそれだけだし。


「そっか。
よかったー。」


小林さんはそう言いながら胸を撫で下ろして見せる。
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