花は野にあるように
そんな想いを覚えながらも、僕はそれをリョクに訊ねちゃいけないような気がして胸の前でギュウッと握りしめた手の中で、その疑問を一緒に握りつぶしてしまう。


だって、そんなの僕の気のせいかも知れないんだし。


思い過ごしかも知れない事でリョクをわずらわせるなんて、僕の我儘で迷惑をかけちゃうって事だもんね。


それでなくっても色んな事で迷惑をかけちゃってる僕が、もっとリョクの負担になっちゃうなんてダメダメだよ。


なんて事を考えていた僕の肩が、不意に後ろから叩かれた。


「ミーキちゃん。」
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