花は野にあるように
「あ、えーと。」


リョクにどう言おうって思っていた僕の横で、小林さんが大きな声をあげる。


「ミキちゃん、クラブの方へ行くって言ってるよー。
大地くんも行くよねー?
いっつも主役の2人には無理を言ってるから、今日ぐらいは先に帰ってくれていいよー。」


あ。


先に言われちゃった。


「んん?
クラブの………って、なんかあったか?
ヤマゲンの菊も展示の方も特に何もなかったよな?」


首を傾げるリョク。


う。


やっぱり、ちゃんと現状把握されてるなぁ。


とすると、誤魔化すなんて絶対に無理だよね。


はあ。
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