花は野にあるように
「クラスの奴等の事も考えたんだろ?
いつも一緒に居るって思われてる俺とミキが、別々に帰ったりしたら心配させる、とかな。」


あ、うん。


それもまったく考えなかった訳じゃないけど。


「けどな、俺にまで遠慮しなくていいって。
邪魔なら帰るし。
ミキに気を使わせてるなんて、俺失格だろ?」


「え?
何に失格?」


突然、リョクの口から飛び出したその言葉に、僕は戸惑ってしまう。


なに、それ。


リョクが何かに失格だなんてありえないじゃない。


いつだって余裕でどんな事だってこなすし、なんだって知ってるし。
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