花は野にあるように
「僕、ヒドイ事をしたのかもしれない。」


自分がした事を思い出しながら、僕は言った。


その言葉へのリョクの反応は、なかったんだけど。


「だけど、このまま黙っていたってダメなんだよね。
きちんと言わなきゃ。
そうして、スジを通さなきゃいけないと思うんだ。」


そう言った時、リョクからうめき声みたいな声が聞こえた。


もしかするとリョクは僕がした事をもう把握していて、それが手遅れだって思っているのかもしれない。


そう思うと、僕の心は挫けてしまいそうになるけれど。


きちんと最後まで言わなきゃ伝わらないよね。
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