シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~
私は夕利に素の自分をずっと、見せていたのに。



夕利は本当の自分を私には見せていなかった。



私たちの友情はもうこれでおしまい?



私はコンロの前に立ち、ボーッと物思いにふける。



ピーッと笛吹ケトルが沸騰のサインを鳴らす。



私は麦茶のパックを入れようと、蓋に手をやった。


指先に伝わる熱。



「あちっ!!」


「おい!?大丈夫か??」


私の声で慌てて、キッチンに来た佐久間さん。






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