シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~
私は愛する人の愛と温もりに包まれて、眠りに落ちた。



今朝のコーヒーは郁弥のフランスのお土産にと購入したエルメスのペアのマグカップに淹れて、飲む。




白の陶磁器に鎖のモチーフの模様の入ったシンプルなデザイン。



でも、ブランドが高級感を出し、いつものコーヒーにリッチな味わいを+した。


「美味しい…」


「そうか・・・」


「いつも飲むコーヒーじゃないみたい」



私は飲みかけの黒い液体を覗き込む。



「気に入ってくれてよかった…」


郁弥はマグを大事そうに優しく両手で包み込むように持って、中の黒い液体に視線を落とす。









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