シークレット・シェアリング～同居人は先輩社員～

私は朝からタクシーを使い、何とか会社に滑り込んだ。



佐久間さんのせいで、朝から無駄なお金を使ってしまった。
部屋に帰ったら、タクシー代、請求してやる。



私はプリプリ一人で腹を立てながら、エントランスへと入っていく。


「おはよー♪珠希!!」


受付の場所から聞き慣れた声が聞こえる。
受付の席に座っていた夕利が立ち上がって、ぶんぶんと手を振る。



「お、おはようございます」


他の社員たちが、不思議そうに私を見つめて、通り過ぎていくから、私は親しげに挨拶はできなかった。