【短】天使と悪魔のバレンタイン
「約束します。3日おきに会いましょう」


男の子は笑って、女の子と指切りしてくれました。


女の子は嬉しくて、バタバタと走って家に帰りました。


「ただいまーー」


「だからムリだと言ってるだろう」


「そんな、ヒドイわ!」


家に戻ると、相変わらずパパとママはケンカしていました。


先程まで久し振りに笑ってた女の子の顔が悲しそうに歪みます。


でも男の子と指切りした指を見つめると、前を向く事が出来ました。


「私、変わる事が出来るかもしれないんだよね…?」


女の子の声は、両親どちらにも聞こえませんでした。
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