【短】天使と悪魔のバレンタイン
けれども今は、チョコレートをあげたいと思える人がいました。


女の子はいつの間にか、木の下で出会った男の子の事を好きになっていたのです。


彼と一緒にいるとどんなにイライラしてても、落ち込んでてても、笑顔になれる。


両親がケンカしても取り戻した笑顔を保たせてくれる男の子に、気持ちを伝えたい。


「コレにコレを入れて……混ぜるっと」


女の子は頑張って、初めてのバレンタインのチョコレートを作りました。


キレイにラッピングもして、バレンタイン当日。


運良く男の子と会える日と重なり、走って木の下に向かいました。
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