【短】天使と悪魔のバレンタイン
茫然自失で涙が止まった女の子に、男の子は優しく…優しく囁きました。


「好きだよ………」


男の子が好きだと理解した日から、いつか聞けたらいいなと夢見てた言葉。


でも今の女の子には………聞きたくない言葉でした。


「イ…ヤ!!待って!消えたりしないで!!」


大声で叫んでも、男の子の透明化は止まりません。


遂に足元からサァァァァッと完全に消え始めました。


「頼むから……笑顔を忘れないで、生きてくれ」


同時に、上半身が消えて行きます。


「待って……嫌いだなんてウソなの!!私もアンタが好きなのっ!!」
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