【短】天使と悪魔のバレンタイン
女の子が“本音”を叫ぶと、男の子が嬉しそうに満面の笑みを浮かべました。


それさえも………よく見えない。


「やった……嬉しいよ」


「だったら………いなくならないで!一人にしないで!!」


止まったと思った涙を滝の様に流し、女の子は言いました。


もうムリだと分かっていましたが、こうしないとへたりこんでしまいそうでした。


男の子が首を横に振り、涙の勢いが増します。


「もう君は………一人でも大丈夫だよ。さっき言った通り、これからも笑って過ごしてくれ……」


“愛してるよ”


男の子は、消えてしまいました。
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