【短】天使と悪魔のバレンタイン
散々泣いた後、女の子は立ち上がりました。


「ヒック……グス……」


やっと好きになれる人が現れたと思ったら、まるで雪の様に消えてしまった。


女の子の瞳は、また光を失っていました。


「………チョコ…意味無かったな……」


頑張って作ったチョコレートを入れた袋に、雪が被っていました。


パンパンと雪を払って、中身を取り出します。


「私は………ずっと一人ぼっちなの――――?」


女の子の涙が、チョコレートの袋に数滴落ちました。


すると………


「アレ……?」


チョコレートに変化が現れました。
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