【短】天使と悪魔のバレンタイン
青い髪の毛の天使の男の子は、例え片想いでも両想いでも悪魔の女の子を愛したなら、自分は消えると分かっていました。


だから、せめて女の子が“楽しい”や“嬉しい”という明るい感情を思い出せる様に、最後の力を振り絞ったのでした。


「フェッ………ワァァァァァン!!」


女の子は泣きました。


大きな声で、涙が枯れるまで泣きました。


男の子が天使だと知らされた時、会わなければ良かった、好きにならなければ良かったと後悔した女の子。


だけど……男の子と出会えてなかったら、自分は笑顔を取り戻せなかった。


「ヒック……」
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