【短】天使と悪魔のバレンタイン
普段人と関わろうとしない女の子が、珍しく一生懸命説明しようとしました。


が、男の子は女の子の手を握り、スタスタと歩き出しました。


「ちょっと……何!?」


女の子は手を振り払おうとしますが、男の子の力には敵いません。


「どうせならここまで連れてって下さい」


「ハァ!?」


「その方が早いと思うんです」


ニコニコ笑顔の男の子は、嫌がる女の子を引き連れ、足を止めようとはしません。


最初は抵抗していた女の子も、あきらめて黙り込みました。


何なのでしょう、この男の子は。


女の子には、見た事無い男の子。
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