にょんさま。
それを聞いて、忍も四季もどうしていいかわからない心境になる。それが本当なら不可抗力に離れられないということではないか。
「ちょっと待って。じゃあ私はこの先ずっとにょんと一緒なの?」
(;_;)「にょー(離れる方法は多分あるでし。それがわからないから、探し中でしー)」
にょんの方もだいぶ困っているようだ。忍も四季もそれ以上問い詰められなくなってしまった。
間があって四季が口を開いた。
「仕方ないのはわかったけど…忍のこと、あまり見ないで」
四季と忍がつき合い始めたのは四季の方が忍を好きだったからである。
つき合い始めてから二年経つ今でも四季は変わらない。
かえって大事にされすぎている感が大きくて、忍の方が困ることもしばしばである。
想われているのは嬉しいのだが──。
「そろそろ、器楽の練習行くね」
気分を害してしまっただろうか?めずらしく四季の方から席を立った。
四季が行ってしまってから、申し訳なさそうににょんが聞いてきた。
(;_;)「にょー…(彼、怒った?怒った?)」
忍は笑った。
「大丈夫だよ。心配しないで」
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