愛してる。


「でもね、実際産まれてきた結をみたら
そんなのどうでもよくなっちゃった。
痛くて死にそうだったけどほんと、痛み忘れるくらいかわいくてさ?

あたしが絶対守るんだって。
大変かもしれないけど育てるんだって

そう思えた。」



あたしも、そう思えるかな。
あたしも、そうなるのかな。


「まあ、1番は旦那のおかげかもね?
ずっと支えてくれてたし分娩室いくまでの間ずっと電話してくれたし

手紙も頻繁にくれたから」



そんなの聞いたら皇雅に頼りたくなっちゃうじゃん。

でも、あたし決めた。
ひとりでも育てる。


あたしの人生、この子のために費やすよ。



「梓帆ちゃん、ありがとう
あたし決心ついたよ。」

「え?」


「また、遊びにきてもいい?」

「…うん、いいよ?」


結ちゃんと充くんに別れを告げて帰った



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