愛してる。
お母さんはもともと単身赴任のお父さんに会いにいってただけだから
日本にとどまってくれることになった。
今はパートだからいないけど
「……いらっしゃい」
社会人になったのに皇雅はまだピアス閉じてなかった。
「まだ持ってたんだ…」
安心したように微笑む皇雅
………?
あ………
記念日に皇雅にもらったネックレス
あれからもお守りとして、
皇雅がこの子も守ってくれる気がして
つけてたんだ。
うざいって思ったかな……?
「……なんか雰囲気変わった」
「そう…?」
あー、いつもどんな会話してただろう
「話って、なに?」
「………ごめん、橋本にきいた」
………摩季のごめんってそういう意味か。
皇雅に話したんだね。
「…そっか」
摩季と皇雅、意外と仲いいんだ
なんて少し妬けた
「……ごめんな、気づけなくて」