ある雪の降る夕方。
ある雪の降る夕方。


いつからだろう。
いつから2人の距離は、こんなにも遠いものになってしまったのだろう。


手渡した小さなチロルチョコは、あの頃は甘くて優しくて、とても愛しいものだったはずなのに。


今2人の間にあるものは、溶けて苦くて、元通りには戻れなくなってしまったものだけ。



もう、変わってしまった2人だけ。





___ある雪の降る夕方。








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