SWEET HOME
-Prologue-
あたしはご機嫌で、逞しい腕にしがみつくようにしてリビングからの短い廊下を進み、玄関で靴べらを手渡す。
「サンキュ」
20代後半という年の割には童顔で、笑うと片頬に出来る控えめなえくぼがとってもかわいい。
体を起こした彼の首に腕を回し唇を重ねると、優しく絡みついた舌からマルボロの味がした。
「忘れ物ない?」
「あぁ」
スーツケースをガラガラと引き寄せた彼があたしの耳元に視線を向け、
「似合ってる」
そう言って、またあのえくぼを見せた。
あたしは髪を耳にかけながら、彼に買ってもらったばかりのピアスに触れ、
「大事にするね」
ニッコリと微笑んだ。
「サンキュ」
20代後半という年の割には童顔で、笑うと片頬に出来る控えめなえくぼがとってもかわいい。
体を起こした彼の首に腕を回し唇を重ねると、優しく絡みついた舌からマルボロの味がした。
「忘れ物ない?」
「あぁ」
スーツケースをガラガラと引き寄せた彼があたしの耳元に視線を向け、
「似合ってる」
そう言って、またあのえくぼを見せた。
あたしは髪を耳にかけながら、彼に買ってもらったばかりのピアスに触れ、
「大事にするね」
ニッコリと微笑んだ。