君と僕の関係 ~ St. Valentine's Day ~ (完)
いつものように電車を降りて、改札口に向かう。
さえとは毎日、駅の改札前で待ち合わせをして、学校まで一緒に登校する。
その時間、約10分間。
さえとはクラスが違うから、こんな短い時間だけでも、かなり楽しみだったりする。
…と言いながら、今日は5分遅刻だ!
改札口を出た瞬間に、耳に入ってきた声。
「ふみ!遅いよ!」
遅れてきたオレに、さえはやっぱりご立腹のご様子。
「ごめんごめん。タッチの差で1本乗り遅れちゃった」
さえの身長に合わせて身体をかがませて、手を合わせて謝る。
さえがオレを睨む。
「…メールくらいしろ!」
―――ドスッ!
「いって!」
さえから鉄拳が飛んできた。
ちっこいのにパワーはあるんだよな…。
Sな小悪魔さえ。
そして、痛がりながらも嬉しいと思うオレは…M体質らしい。