君と僕の関係 ~ St. Valentine's Day ~ (完)
「まさくん!おはよ!」
「おー、おはよ」
同じクラスの女子に、声を掛けられた。
オレの手元に何かが飛んでくる。
「それ、お裾分け!」
「え?あ、ありがと?」
じゃ後で!と言葉を残して、生徒軍団の中に消えていく。
もうすでに視界の中にはいない。
早っ。瞬間移動でもしたんか?
すぐ横にいるさえから視線を感じる。
オレはさえの方に顔を向けて、笑顔を向ける。
「なんだろな?あいつ」
「……それ」
「え?」
さえはオレの手元をじっと見ている。
つられて、オレも手元を見た。