海の恋人 ~人魚姫×最強総長~ 【上完】
ピンポーンピンポーン
インターフォンを押すと電子音が二回鳴り、しばらくすると豪邸の扉が開いた。
ガチャッ
「亜・・・季・・くん」
半開きの扉から顔を出したのはとても綺麗で優しそうな女の人だった。
そしてその女の人は亜季さんの顔をじっと見ながらこちらに近づいてきた。
「うっ・・うっ・・亜季くーーん!!」
女の人は大粒の涙を流しながら亜季さんに思い切り抱きついた。
私は目の前で起こっている状況を全く理解できなかった。
そもそも、この女の人は誰なんだろう・・?
「美海、紹介するね。この人は美香のお母さんの橘由香さんだ。」
亜季さんは私の心を読み取ったようにそういった。