海の恋人 ~人魚姫×最強総長~ 【上完】
「調子乗ってんじゃねえよっ!!」
海斗は等々怒りが頂点に行き、拳を俺に振り上げた。
「…‥良い加減にしろ。」
そう口を開いたのは、今まで一言も発しなかった悠だった。
何時もと違って声のトーンが一つ落ちている。
相当、お怒りの様だ。
「美海ちゃんを見ろよ」
美海の方を見ると、綺麗な蒼い瞳には涙が浮かんでいる。
体も……震えている。
そんな状態の美海を見て、海斗は、拳をゆっくりと降ろした。
俺は、美海をそっと腕の中に抱き締める。
「怖がらせて、ごめんね……」
言いながら頭を優しく撫でる。
そんな俺達を見て、海斗は刺すように睨む。