雨粒のワルツ
「夢、とか思ってる?」
え?
夢じゃないの・・・?
きょとんとセンパイを見上げていると、ふわりとセンパイが微笑んだ。
「これでも、夢?」
すっと視界が暗くなり、唇に何かが触れた。
「ね、梨花ちゃん、夢?」
私はそのままふるふると首を横に振った。
気がつけば、両手はしっかりとセンパイのシャツを掴んでいる。
「・・・もう逃がさないよ」
そう言いながら、もう一度センパイの唇が優しく私の唇を包み込んだ。
・・・やっぱり
夢かもしれない。