俺様ナニ様王子様!?
ようやくクシャクシャになった制服のスカートから携帯を取り出し、震える指先でボタンを押す。


「お前なー…」


あたしに突き飛ばされベッドから転がり落ちた渉が、立ち上がって不機嫌そうな声を出すけど…


渉がその声を出すときは、決まってヘロヘロになるくらいお仕置きされるってわかってるんだけど…


今のあたしは、それどころじゃない。


フォルダを開いて目を通すと、やっぱりそれは待ち焦がれていたメールで…


神様…っ



無言で読み上げたあたしは、


「やったあああ!!」


携帯を放り投げベッドに飛び乗り、そのままの勢いで渉に抱きついた。


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