カタオモイ.
「よしッ!完了ッ!!」
ハルが軍手を外して
パッパとほこりを払った。
私もハルと同じ様に、
軍手を外してほこりを払った。
私が終えたのを確認すると、
一緒にみんなの方へ走って行く。
「お、あおいとハル!
お疲れさーん」
クラスメイト達が
食べながら手を振る。
「全くだよッ」
そう言いながら
お米を装う。
ハルが私の後ろに来て
お米を装う順番を待っている。
「装うか?」
勇気を振り絞って聞く。
心臓から震えている
んじゃないかってぐらい、
私の心の中は震えていた。
「お、さんきゅ」
ハルはあっけなく私に
器を渡してきた。
「あ、うん。
全然いいよ」
しばらく呆気にとられてから、
私は差し出された器を持つ。