カタオモイ.










「はい、どうぞ」


喋っていたハルに
器を差し出す。


「んー」


器を手にとって、
班の子達の方に戻る。


「ちょ、待ってよ!」


すぐに自分のも装って、
ハルを追いかけ、横に座る。


「あ、
ふりかけ持ってくるの忘れた」


しまったと顔をしかめている
ハルを見て、横に置いてる
ふりかけに目をやる。



あげても、いいよね。



「これ、使う?」


ハルに向かって差し出す、
たまごのふりかけ。


「あ、余り物だけどさッ」


素直に言えず、
もじもじとしてしまう。


「おお!
たまごふりかけ!」


それだけ言うと、
たまごふりかけをとって、
私が装ったご飯にかける。









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