王龍×姫龍

ん、あれ?私―――ここに隠れたっけ。かくれんぼ名人の私がベッドの上に隠れる訳がない。
しかも隠れてねぇし!!!

…私クローゼットに隠れたよね?それから…あっ寝たんだ。

多分彼方が寝ていた私を見つけてベッドに運んでくれたんだろう。とりあえず彼方んとこ行こう。

私は部屋を出て中央の部屋に行った。すると彼方、蒼也、湊人、和樹がいた。あれ?千夏達まだ出かけてんのか。

『これはこれは皆さんおそろいで』

「これはこれはじゃねぇよ。かくれんぼやりたいとかいいながら隠れたまま寝んなや」

『失礼;;つい眠くて』

私はソファーに座った。

「ったく誰がお前をベッドに…」

ん?どした?何固まってんの?湊人達まで私見て固まってるし。

『まぁ皆私を見つめちゃって…照れちゃうわ///』

「「「「…」」」」

無言やめてくれぇ。
誰かツッコミいれよ?私しけたみたいになるから。

『ねぇ、どうしたの?皆固まって』

「お前…」

『何だい蒼也君』

「瞳の色、紅い」

………は。
私はしばらくの間頭が働かなかった。蒼也今何つった?瞳が紅い?そんなはずない。だって私カラコン…してねぇ。クローゼットの中で寝るからって外したままだった。

やばっ!!ばれた。

…って、私のバカぁぁぁぁぁ!!
何ミスってんだよ!どどどうしよう!?いっそカミングアウトしちゃうか!…でも、

≪化け物みたいで気持ち悪い≫

ふと思い出したこの言葉は思った以上に私にのしかかる。
気持ち悪がられるかも。嫌われるかも。不安でぺしゃんこになりそうだ。
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