王龍×姫龍
待つとき

~千夏side~

千夏と彩乃と玲華が帰って来たら蓮愛はもう帰っていた。

『蓮愛帰っちゃたの~?つまんない』

「お前らが出かけてたのが悪いんだろ。あいつ、瞳紅かったんだな。」

『え!?蓮愛皆に行ったの!??』

彼方さんに今日の出来事を教えてもらった。

…蓮愛、ドジ。

肝心なとこで抜けてんだよなぁ。まぁそのお陰で皆に瞳の事話せたんだろうし結果オーライか。

しばらく皆で談笑してると湊人さんが

「あいつ何か可笑しくねぇか?」

あいつって蓮愛の事だよね?蓮愛が可笑しい?

「だって考えてみろよ。今までほとんど毎日たまり場来てたのにいきなり来なくなったじゃねぇかよ」

そう言われればそうかも。前まで毎日来てたのに。姫龍の方にもちゃんと来てた。蓮愛は気分屋だけど今回は気分にしては度が過ぎる。

「何かあったって事かよ?」

「多分な」

『で、でも蓮愛何も言ってこなかったよ!?』

「隠してんだろうな」

その言葉が鋭く突き刺さる。
蓮愛、私達を頼ってよ。何もできないかもしれないけど千夏、頑張って役に立つから。

「話してくるのを待つしかねぇだろ」

確かに湊人さんの言う通りだ。待つしか、ない。
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