王龍×姫龍

『あ、れ』

――ガクッ バタッ

立ち上がった瞬間膝に力が入らず床に倒れこんだ。
力が…入らない。

「おいっ蓮愛!!!」

私を呼ぶ声が微かに聞こえる。
これは…彼方?よく聞こえない。

『睡眠…ぶそ…く…』

「蓮愛!!」

瞼を開けておく力もなくなり瞼を閉じた瞬間、私は意識を手放した。





―――誰だろう。
顔は見えないけど誰かが私の手をひいて歩いてる。ここが何処かわからない。何故手をひかれて歩いているかもわからない。でもただ一つわかること、それは、

“私が泣いている”

ということ。





…痛い。頭がズキズキと痛む。
頭痛と共に目覚めたら見えるのは真っ白な天井。
どうそて私ベッドで寝てるんだろ。思い出そうとしても頭がぼぉっとして思い出せない。

「起きたか?」

いつからそこにいたんだろう。私が寝ているベッドの横に蒼也が座っていた。

『…蒼也。私どうしてここに?』

「お前覚えてねぇのか。さっき熱でぶっ倒れたお前を彼方がここに運んだ」

『マジか』

後で彼方にお礼言わなきゃ。後…

『蒼也ありがとう』
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