王龍×姫龍

『見たって何を!?』

まさか盗撮?こいつら乙女の秘密を覗き見たのか!?なんてやつらだ。変態族めが。

「何考えてるかしんねぇけど多分思ってる事と違うぞ」

流石湊人。勘が鋭い。でも盗撮でないことに一安心。

「はぁ…。おめぇが店ん中を男といちゃつきながら歩いてんの見たっつってんだよ」

おいおい。
大丈夫かこのお猿。盛大なため息ついて意味不明な事言いだしたよ。一度動物病院行った方がいいんじゃないかな。

『和樹、彼方を病院へ』

瞬間―――…

『おわっ!!!危ねっ;;』

勢いよく私目掛けて灰皿が飛んできた。
ガラスだよ??割れて刺さったらどうすんの??鼻血が吹きだしたらどうすんの??私女子なのにそんなの嫌だよ??

でも私は見事に後ろへ反って灰皿を避けた。
海老もこれには吃驚だ。

「チッ。避けやがった」

「彼方!!当たったらどうすんだ!」

舌打ちする彼方を和樹が怒鳴りつける。ざまあみろ、彼方め。

「当てるつもりで投げたし」

反省してないみたいですね。

私は彼方が投げた灰皿を拾い上げ、ピッチャー振りかぶって…投げました!!

「うおっ!!てめっ危ねぇだろうが!!」

『チッ。避けたし』

彼方も海老が驚く程の反りを披露して灰皿を避けた。当てたかったのに。

「蓮愛!!何してんの!!」

いたのか玲華!!
怒りを露わにした玲華に怒鳴られた。…怖いです、ごめんなさい。
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