王龍×姫龍


信じてくれた蒼也。
ならってどういう意味だよ。

『もし彼氏だとしてなんで彼方と蒼也の機嫌が悪くなんのよ』

し~ん………
あれ、無視?え、いじめなの?

「もう、蓮愛鈍感」

「黙れケバ女」

「誰がケバ女よ!!彼方さんのばーか」

二人の言いあいが続く中私は混乱していた。

私どっかーんじゃないよ。爆発なんてしたことないし。
近くにいた湊人に助けを求めるように目を向ける。

「困ったおちびちゃんだなー。まあそのうちわかるんじゃねぇの?」

『はぁ…ほんと』

わけワカメ。あーワカメ食べたくなってきた。やっぱ味噌汁彩乃に作ってもらおう。

『ねぇ湊人』

「ん?」

『ほんとは“あいつ”が兄ちゃんってわかってたんでしょ』

「何でそう思うんだよ」

『目が笑ってたし。それに湊人ならそれくらいわかるでしょ』

「おめぇたまーに頭キレるよな」

そんなことないよ。
でもたまにわかるんだよね。あ、これがキレてるって言うのか。

『知ってたなら皆に説明してくれたらよかったのに』

「それじゃつまんねーだろ?」

『何だそれ』

つまんねーけど私大変だったんだよ。危うく鼻血ブーってなるとこだったんだよ。

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