琥珀色の誘惑 ―日本編―
「それに……王子様だけじゃなくて舞も、でしょ?」
「何が?」
「またまたぁ。まんざらでもないくせに」
舞は一瞬で真っ赤になる。
違うと言いたいけど……言えない。
でも、ミシュアル王子は結婚と愛は無関係だと言った。結婚生活に必要な愛は与える。
『愛している』の後に、『これで文句はないだろう』なんて……全てが無神経過ぎる。
「舞って、普段無理してるじゃない。気に入らないことでも黙々とするし、怒ってても笑うしね。でも恋愛絡みになると、なぜか弱腰じゃない。でも、王子様と話している舞は、普通だったもの。お似合いだと思ったのにねぇ」
あのミシュアル王子とお似合いと言われて、喜んでいいのかどうか微妙だ。
「アルは、わたしじゃなくてもいい人なのよ。両親の決めた女性なら誰でも、ね。結婚したら必要な分だけ愛を与えるんだって。もう、王子様なんてこりごり……普通の日本人でいい」
「って言うけどね。今まで舞が出逢った普通の日本人男子に、ろくな男はいなかったんじゃないの?」
舞はグッと返事に詰まる。
「何が?」
「またまたぁ。まんざらでもないくせに」
舞は一瞬で真っ赤になる。
違うと言いたいけど……言えない。
でも、ミシュアル王子は結婚と愛は無関係だと言った。結婚生活に必要な愛は与える。
『愛している』の後に、『これで文句はないだろう』なんて……全てが無神経過ぎる。
「舞って、普段無理してるじゃない。気に入らないことでも黙々とするし、怒ってても笑うしね。でも恋愛絡みになると、なぜか弱腰じゃない。でも、王子様と話している舞は、普通だったもの。お似合いだと思ったのにねぇ」
あのミシュアル王子とお似合いと言われて、喜んでいいのかどうか微妙だ。
「アルは、わたしじゃなくてもいい人なのよ。両親の決めた女性なら誰でも、ね。結婚したら必要な分だけ愛を与えるんだって。もう、王子様なんてこりごり……普通の日本人でいい」
「って言うけどね。今まで舞が出逢った普通の日本人男子に、ろくな男はいなかったんじゃないの?」
舞はグッと返事に詰まる。