恋愛音痴






「ちっ…お前ら、こいつに手だすな」


舌打ちした男は
周りの奴らにそう言った


「真太郎さん!どうしたんすか?」

「…ラミとセイタの妹だ」

『……』

「……いけ」


そう言ってあたしの背中を押した


こいつは真太郎
隣の市にいるあたしのため

小さい頃よくあたしと亮介と
いじめてたんだ(笑)
すぐ泣くし弱虫だったから
あだ名は、よわむしんたろう。
コンプレックスらしいけどね(笑)

でもなんだかんだ
仲がいいって思ってたんだけど…




今は隣の市で頭はってるみたい
いわゆる流麗と仲が悪いってこと
流麗の敵はあたしの敵でもある



んで、一回中学生の時
あたしの中学校に乗り込んできた
理由はあたしにやり返すため
小さい頃散々やられっぱなしだった
真太郎は根にもってたみたいで、


決着はつかなかった


ううん、つけなかったってのが
正しいのかもしれない

あたしは女だから
真太郎は男だから


だから、つけれなかったんだ



それから、あたし達の間には
気まずい空気のまんまだ



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