孤独な美少女
優翔side(過去)
ああ、眠いな全く。
何で俺がこんな…仕事をっ。
今、俺は九条のオフィスで仕事中。
まあ一応副社長なんでね。
あー目が疲れるっ。それに肩が凝って大変。
「終わったー!」
少し大きな声で言ってしまい、慌てて口を手で覆う。
コーヒーを頼もうと、席を立つ。
と、その時。
「副社長、」
電話がきた。
「はーい」
「副社長、お電話が来ていますが」
「僕に?」
「何でも急ぎらしいです」
「分かった」
繋いでもらい、聞こえてきたのは…。
「もしもーし?」
「もしもし!?優翔さん!?」
鈍い音が響く中で焦っているような瑠羽くんの声だった。
この音…喧嘩、だよね?
「どうしたの」
「それが、蝶華に知らない族が攻めてきて───」
そして、聞いた。
隠蛇のこと、春日くんのこと───優里のこと。
「ヤバい、もう我を失う一歩手前ですよ!俺らじゃ止められない」
「分かった。今すぐ飛んでく」
優里を、止めなければ。