孤独な美少女
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「はあ…」
あたしの吐いたため息が周りの騒音に掻き消される。
おっと、ボーッとしてたら危ない。
いつ喧嘩吹っかけられるか分からないから。
もういーや。早く寮に戻りたい。
音無……。
絶対探し出してやる。
お前らがいなかったら、春日は──っ。
確かに、あたしのせいで春日は撃たれた。
でも、でもでもでもでも!
隠蛇が現れなければ、こうならなかった。
……逃げだってことは分かってる。
分かってるけど!
結局あたしは弱いんだ。
音無のせいにすることで自分を守ってる。
いくら喧嘩で負けなくても、心が…弱いんじゃあ総長失格。
大事なときに我を失って…皆に迷惑かけて…っ。
あたしは責任をとって総長を辞めた。
でも実際はそんな理由じゃないのかもしれない。
あの場にいたら春日のことを思い出しそうで、皆からの視線が、本心が怖くて。
結局は、全部自分のためなのかもしれない。
「はっ…」
そう思うと、何だか笑える。
あたし…最低じゃん。
きっと皆今頃、あたしがいなくなって清々してるな。
未練があるのはあたしだけ。