この男、偽装カレシにつき
「違います。
昨日は、えっと…、そう!
龍センパイがユキノにメロメロだったのに驚いただけで…」


って、マズイ!
うっかり『雪乃』絡みの話題を出してしまった。


センパイが動揺する姿なんて見たくないのに、自分で話を振ってどうする!
自分のマヌケっぷりに、思わず突っ込みを入れてしまったとき。


「なんだ、猫かよ」


橘センパイは呆れたように笑った。


あれ?
意外と普通。


もしかして、私が気にしてるほど、『雪乃』を引きずってるワケじゃないの?


夢に見たのも、本当にたまたまだったの?
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