この男、偽装カレシにつき
ピシッッ!
一瞬で体が固まった。


センパイの食べてたイチゴの味が口いっぱいに広がって、むせ返りそうになる。


なななな、何で?
何でいきなりキスしてんの?!
しかもこんな公衆の面前で!


私が大野センパイを好きだって思ってたんじゃないの?


今の今まで、大野センパイに気にかけてもらって良かったとか、そんな類の話してなかったっけ??


どどどど、どういうこと?


単なるキス魔?


しかも『俺の役に立て』ってどういう意味??


センパイは唇を離すと、パニクってる私の顔を見て眉間に皺を寄せる。


「マヌケなツラすんな。
それじゃ女避けになんねーだろ」
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