この男、偽装カレシにつき
本当、素直じゃないんだから。
学校一の女タラシが聞いて呆れるっつーの。


だけどそんな不器用なセンパイに、悔しいけど現在ハマり中の私。


そっちこそ、もう少し『カレシ』でいて下さいよねっ!


私は心の中でそう語りかけながらイチゴジェラートにかじりついた。


「お前さ…」


センパイはパクパクとジェラートを食べ進める私をじっと見ていたかと思うと、ふと口を開いた。


「何ですか?」


私がジェラートから視線を移すと、センパイは衝撃の言葉を口にした。


「まさかとは思うけど、俺のこと好きなの?」
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