この男、偽装カレシにつき
「やっぱ目立つか。
だからこんなトコに付けるなって言ったのに…」


純ちゃんがぶつぶつ言ってる。


えっ?!
それってもしかして…!


「リアルキスマーク???!!!」


驚きのあまり私が叫ぶと、


「声がデカイ」


純ちゃんがスパーンと私の頭を叩いた。


ええええっっ!


「ていうか純ちゃんカレシいたっけ?」


純ちゃんは男らしい(つーか、むしろオヤジ?)性格はともかくとして、外見がかわいいからとにかくモテる。


でも、めちゃくちゃ高い理想のせいで最近はフリーだったハズだけど…。


「誰?
私の知ってる人?」


「龍センパイ」


「ああ、ハイハイ、龍センパイね…」


って。


「ええええーっっ!!」


さっきの数倍のボリュームで叫んだ私は、純ちゃんに再びうるさい、と頭を叩かれた。
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