この男、偽装カレシにつき
「ちょ、ちょっと待った!」


ジタバタしながらそう叫んだ往生際の悪い私に、センパイはため息をつく。


「何だよ」


「ほ、本当に私とできます…?」


「ぁあ?」


マズイ!
お預けくらったせいで、不機嫌さが早くもマックスに達しそうになってる!


でも、仕方ないじゃん。
信じられないんだもん。


バービーみたいなナイスバディを見てきたセンパイが、私みたいなお子ちゃま相手にその気になんの?


「私、胸ないですよ」


「んなの見りゃ分かる。
心配すんな」


そうだった!
コイツ、服の上からバストのサイズを当てられるという、どうしようもない特技を持ってたんだっけ。


センパイは私の制服のリボンを解くと、ポイッと放り捨てた。
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