この男、偽装カレシにつき
「くびれもないんです!!」


「お前にくびれなんて期待してないから安心しろ」


センパイは私のブラウスのボタンを外しながら、淡々と失礼なセリフを吐く。


ちょい待ち!
じゃあ誰のくびれを期待してんのよ!
まさか、雪乃?
じゃなくて。


「…その割に、お肉だけは人並み以上に…」


「いい加減しつけーよ、黙れ」


センパイは、私に鷹を思わせる鋭い睨みを効かせる。


「だから、十分お前でも勃つっつってんの。
Do you get it ?」


うわ、キレイな発音。
やっぱりお坊っちゃまの英才教育はハンパないわ。


「イ、イエス…」


って、オーイ!
英語にビビって、簡単に頷くんじゃない、私!
これだから、ノーと言えない日本人はダメなんだってば!
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