この男、偽装カレシにつき
その瞬間、体中を駆け抜けた痺れに、私は思わず身をよじる。
繰り返される激しい愛撫に、吐息がこぼれる。


私、完全にオカシイ。


何でこんな敏感に反応するの?
何でこんな甘い声が出るの?


これまで生きてきた中で。
今ほど自分がオンナノコだってことを認識させられたことはない。


自分がこんな風になるなんて、全く想像してなかった。


ふいに顔を上げたセンパイと目が合う。


こういうトキのセンパイはいつもに増してセクシーで。


まるで「いっちょ前に感じてんじゃねーよ」と言うような憎たらしい視線にさえ、悔しいけどメロメロになってしまう。


純ちゃんは正しかった。
橘センパイほどショジョ喪失にもってこいの相手なんて、きっといやしないもの。
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