この男、偽装カレシにつき
「ううん。
おかげでチエちゃんとゆっくり話ができたし、丁度良かった」


アヤさんは荷物をまとめると、席を立ち上がる。


そういえば、映画の時間が迫ってるって言ってたっけ。


友達を見て急にそれを思い出したのか、会話が途中になったのも気付いていないみたい。


もしかしたら、私よりおっちょこちょいかもしれない。


「じゃあね、チエちゃん。
話ができて嬉しかった。
今度は隼人くんも一緒に、みんなで会いましょ」


アヤさんは笑顔でそう言うと、友達と連れだってカフェを出て行った。
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