この男、偽装カレシにつき
「だって大野センパイって、あからさまにアンタのこと可愛がってたじゃん」


嘘っ!
全く実感なかったんですケド!


「親友のカノジョに手ぇ出すなんて。
大野センパイって実は、草食に見せかけた肉食だったのね。
見直したわ」


純ちゃんはそう言いながら、うんうんと頷いてる。


「ちょっと純ちゃん。
他人事だと思って楽しんでるでしょ」


「だって他人だもん」


ハイハイ。
純ちゃんがそういうヤツだって、分かってましたとも。


「どうぞ、ご自由にドロドロしてちょーだい」


純ちゃんはそんな暴言を吐きながら、最後の一本のポッキーをかみ砕いた。
< 244 / 499 >

この作品をシェア

pagetop