この男、偽装カレシにつき
つーか、ポテコって…。


いくら形が似てるからって、もう少しマシなリクエストはなかったのか、私。
(もちろんポテコも美味いケドね)


自分の発想の貧困さに呆れてものも言えないわ。


「は?ポテコ?」


まさかスナック菓子を要求されるとは思ってなかったからか、センパイも驚きを隠せない(そりゃそーだ)。


「知りませんか?
指輪みたいに、指に嵌められるお菓子で…」


ああ、何でこんなこと説明してんだろ。
我ながらマヌケすぎる。


つーか、ポテコ知らないの?
おぼっちゃまは本当に世間知らずなのね、なんて思ったとき、


「これから映画を見るってときに、音の出る菓子を欲しがるな」


センパイが呆れ顔で言った。
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