この男、偽装カレシにつき
「へっ…?」


細身のそれは、まるでちゃんとサイズを測ったかのように、するすると私の指に収まっていく。


「ジャスト。
さすが俺」


センパイはそれを見て不敵に微笑んだ。


自分の指のサイズなんて、私だって知らないのに。


見ただけで分かるのはバストのサイズだけじゃなかったんだ。
…じゃなくて。


「何ですか、これ…」


「何って、どう見たってプレゼントだろうが」


センパイはやんちゃな顔をして、さっきの私を真似て言う。


「プレゼントって、ポテコじゃ…」


「こんなに光るポテコがあってたまるか」


私の言葉に、センパイはぶはっと吹き出した。
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