この男、偽装カレシにつき
気付けば、大野センパイがじっと私を見つめてる。


何…?


視線の意味が分からず、私が首を傾げた瞬間。
センパイは私の手を引いて、そのままぎゅっと抱きしめた。


う、うわぁっっ!!


一瞬のうちに、すっぽりとセンパイの温もりに包まれる。


ドキドキドキドキ。


ヤバイ。
突然の抱擁に戸惑いまくって、心臓がうるさい。


しかも、大野センパイって細く見えて意外と筋肉質…って。


はっっ!
私ってば、エッチ!!
何考えてんの!!!


なんて、私が慌てて邪心を振り払っている間に。
気付けば、大野センパイのキレイな顔がすぐ目の前に迫っていた。
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