この男、偽装カレシにつき
呆れてる?
それとも、笑いを堪えてる?


恐る恐る見上げると、大野センパイは意外にも訝しげな顔をしていた。


あれ?
まさか、記憶にない?


てことは。
もしかしてあれって、私が思ってたほど衝撃的でも、恥ずかしくもない出来事だったの?


なんだー!
気にしまくってて損したー。
なんてホッとしかけたとき。


「あの、ドアに膝挟んだ中学生って…。
チエちゃんだったの?」


大野センパイがぽつりとつぶやいた。
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